トーキョートライブ

友達はいますか。

中学生の頃本屋で見かけた、確か、この2巻の帯には「友達はいますか」とキャッチコピーが付けれられていたのを鮮明に覚えている。「そらいるわ」とか思っていたけれど、大人になると、友達と呼べる存在がとても希少なモノであることに気づく。そのコピーが衝撃的で、ここから、井上三太作品に触れていくことになる。
連載終了後
「TOKYOTRIBE3」、「ダンダバーバリアン」「モテ介」などを世に送り出し、満を持して、「TOKYO TRIBE2」の正統続編といえる「TOKYOTRIBE WARU」がリリース。

「トーキョーの不良(ワル)はタチが惡い」

今回の主人公は、ストーリーテラーとしてダメ男の「調子良男(ちょうしよしお)」と武闘派兄弟として名を馳せる「鬼兄弟」の短鬼(タンキ)と尊鬼(ソンキ)である。彼らはシヴヤで非道の限りを尽くす、カバーの中心人物となっている「ヨースケ山(ヨースケザン)」が率いるシヴヤWARUと対峙していくわけだが、ヨースケ山もなんだか、「メラ」的な匂いを醸しているので、後々仲間になるかもしれない。対する鬼兄弟のキャラデザが最高で超強い。
見開きドーンで登場。
井上三太先生の描くトーキョーは僕たちの知っている東京とは少し違う「トーキョー」それでも一貫している「ストリート」と「仲間」というテーマのもと、物語は紡がれている。孤独、反発、虚栄心や欲望。トーキョーで生きる若者を取り巻くタフな環境を、独自の世界観でリアルに描いているのだ。「友達はいますか」それが全ての「TOKYOTRIBE」作品に繋がるマスターピースではないかと僕は思う。

10年前にセルがリリースされた「TOKYOTRIBE2」アニメ版の音楽はMUROプロデュース。オープニングテーマはIllmaticBuddaMCs。めちゃくちゃ豪華でヒップホップしていたし、エンディングはこれまた贅沢なスチャダラパー。映像、ストーリー含め僕のヒップホップテキストともいえる作品の1つだ。

text/SNYZY・PINKS

via/youtube.com