サイゾー 過激なマンガ読本

見出文字を極力少なくして小綺麗に整えられたカバー。エシカルとか丁寧な生活とかそんな感じの雑誌が並べられているなかで、相変わらずサイゾーが攻めてる。ナックルズとかアングラ誌、他のゴシップ芸能誌も面白いけど、サイゾーは猥雑さと整然さのミックス加減、バランスがいい。世の中の表裏一体を一冊にしているようだ。最近では、ラップや閲覧注意動画やセックス、ドラッグ、医療、芸能、政治の裏話なんかを特集していて、2月号は過激なマンガ読本。お決まりの野暮な空想科学記事があって、「バキ」についての科学的考察なんかは笑ってしまった。

範馬勇次郎がアクリル板を顔面ごと貫通するシーンについて、これを行うには象に踏まれながら顔を持ち上げられる力が必要になるんだそうだ。

何でもかんでも綺麗に作ればいいってもんじゃないよな。毒も栄養も女も食らえって、どっかの地上最強生物も言っていたし。うさんくさい雑多な路地裏感が逆に日本のリアルを感じさせてくれるんだ。少なくとも僕はコンビニ飯やファーストフードも、素材と製法と栄養にこだわった食事も、両方その都度食べたい派。そんな人がサイゾーを好むんじゃないだろうか。