ハンドスピナーよりも超速スピナー

実家からハイパーヨーヨーが発掘された。今や世間はハンドスピナー(海外ではフィジェットスピナーと呼ばれるのが主流だそうだ)がブームであるが俺たちのスピナーといえば、中村名人やアレックス・ガルシアである。

ミレニアルズには何を言っているのかわからねーと思うが、かつてコロコロコミックではハイパーヨーヨーを題材にしたマンガ「超速スピナー」が連載されていた。そこには実在するヨーヨー名人も登場し少年たちの心を鷲づかみ、ループザループ(技名)させたのだ。

ハイパーヨーヨーは「TVチャンピオン」でも取り上げられるなど空前のブームに。僕らは名人たちに憧れて、認定ショップ(大抵、地域の大きなおもちゃ屋だ)で級位、段位を取得しに足繁く通った。指がストリングでズクズク色になるまで必死で練習したものである。

たびたびネット上で散見される「ストリングプレイスパイダーベイビー!」「ごめんよ僕のファイヤーボール」などの名シーンは「超速スピナー」ではなく、ハイパーヨーヨーオフィシャルガイドブック「ハイパーヨーヨーテクニックス」の巻末に収録されている「燃えろ!スピナー」で誕生したものだ。(スチャダラによる帯コメントは絶対正義)


ステルスレイダーはハイパーヨーヨーブームの割と後期に登場。

ステルス戦闘機のような形状が特徴。プラスチックベアリングを内蔵し長いスリープ時間がウリ。複雑なストリングプレイも難なくこなせた。

ハイパーレイダーはステルスレイダーと同時期に出た高機能モデル。

メタルベアリングが搭載されており、ループ系やストリングプレイ、何でもこなせる優秀なモデルだった。しかし、ベアリング錆び防止の専用の油を差しすぎると、回転がよくなりすぎて手元に一生返ってこなくなる問題は僕らの頭を悩ませた。


初期に登場したダンカン製のハイパーネオとハイパーグロウ。クラシックなヨーヨー形状を継承し、日本のハイパーヨーヨーブームの先駆けモデルとして海を渡ってきた。

ハイパーヨーヨーは大きく分けてダンカン製とヨメガ製に分かれるが、中期から後期、ヨメガ製の高機能なハイパーヨーヨーが人気を集め、ダンカン製のヨーヨーはナリを潜めていく。


ハイパーグロウは蓄光して暗闇で光るという厨二スペックがたまらない逸品である。

超速スピナーに登場したキャラたちも今の年で換算すると20代後半か。中村名人も元気でやってるといいな。


(Youtube レトロチャンネルより)