月の江書店


山梨県の富士吉田市。路地に入ると、昔ながらの飲み屋街やお店のなごりがあちこちに見られる。そんな中で現役バリバリで営業している書店を発見。良い雰囲気だったので入って話しを聞いてみた。

photo by Yuichi Sendoda


創業してから68年。先代の手作りの棚にさまざまなジャンルの本やコミックスが置かれている。本だけでなく、セクシー系のセルDVD、ミニ四駆やガンプラなどのホビーも取り揃える。懐かしのスターウォーズペプシキャップは息子さんのコレクション。だいぶ処分してしまったらしいが、それでもかなりの数のおもちゃコレクションが並ぶ。番台に座るのは刑部(おさかべ)さん。先代の息子である旦那さんのもとへと嫁いできた。普段仕事に出ている旦那様は週末に店に出てくるのだそう。夫婦で長い歴史を紡ぐ書店を切り盛りしているのだ。最新のものから旧いものまで、思わぬ掘り出しものに出会えるかもしれない。


今では店頭で本を買っていく人は減ったそうだが、美容室や理容室への本の配達を長年行っている。配達の後には一緒に回っている孫にせがまれて富士急行線を観に行ったり、富士急ハイランドのジェットコースターを観に行ったりしているのだそうだ。しょうがないから、という割になんだか嬉しそうである。

Photo by Yuichi Sendoda

月の江書店のある月江寺通り商店街は内村光良が監督する「ビーナッツ」の舞台として使用されたロケ地。昔ながらの街並が残る地域一帯では、映画やドラマの撮影が多いという。このような書店は珍しいため、頻繁に観光客が立ち寄っていくそうだ。長年商店街の歴史を見つめ、本を配達してきた月の江書店。ハンター×ハンターが完結するまではぜひ元気に営業を続けて欲しいものである。

Photo by Yuichi Sendoda

HOTELRAFFLESIA

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