DABOYWAY KAOW MA ( เข้ามา ) Feat. Angkanag Koonchai


インターナショナルなタイアメリカンラッパーDABOYWAYとアンカナーン・クンチャイのコラボ作品がかっこいい。

KAOW MA ( เข้ามา ) - DABOYWAY FEAT. Angkanag Koonchai (official music video) via YouTube

DABOYWAYは本名プリンヤー・インタチャイ。アメリカはパターソンに産まれNYで育った。昨年のHOT97 SUMMER JAM TOKYOにも登場。Snoop Dogg始め、Nipsey Hustle、YG、Wookid、そうそうたるメンツとコラボレーションしている経歴がある。僕の好きなCockin Soulとも共演。日本のアーティストだとAnarchyと曲をやっている。詳細は下記リンク参照。

ワールドワイドに活躍するDABOYWAYは今回、自身のルーツに立ち返り、アンカナーン・クンチャイをフューチャリングに迎えたのだ。

山梨出身の富田克也監督映画作品、「バンコクナイツ」はタイの歓楽街に生きる人々を映し、タイ音楽にもフィーチャーした作品だった。オープニングのトゥクトゥクで颯爽と街を駆け抜けるシーンが溜まらなく好きだ。

『バンコクナイツ』予告編 via YouTube


劇中の猥雑で巨大なバンコクの様子、タイ北東部ラオスの国境に近いイサーン地方の原風景。そこで流れるタイ音楽がシーンの魅力を引き立てる。サントラもあるのでぜひ聴いてみてほしい。


タイにはモーラムというラオス民謡発祥の音楽と、ルークトゥンという大衆音楽がある。モーラムは「語り」という意味合いを持ち、ジャンルとともに歌い手を指す。歌い手は独特の歌い回しで語るのである。ヒップホップでいうところのラップにニュアンスとしては近く、ジャンルというよりも表現方法だ。ルークトゥンは「田舎者」の意。故郷への郷愁、田舎について歌うポップスとしてタイ全土に広がり一つのジャンルとして確立されている。このモーラムとルークトゥンの要素をかけ合わせた「ルークトゥン・モーラム」を広めたのが「バンコクナイツ」にも登場する歌い手アンカナーン・クンチャイと当時のプロデューサー、スリン・パークシリという人物。両者ともにタイ音楽の大物である。モーラムを調べればまず真っ先に、必ず目にすることになる伝説的な人物だ。バンコクナイツのエンディングテーマ「イサーン・ラム・プルーン」はタイ音楽史に輝く名曲なのである。

I San Lam Plearn By : Angkanang Khunchai via YouTube

山梨からアジアへ羽ばたかんとするヒップホップコレクティブstillichimiyaは現在ONE MEKONGというタイ滞在記ともいえるビデオシリーズを配信中。アルバムアナウンスが待たれるが、個人的にはぜひ、アンカナーン・クンチャイとの共演作が聴いてみたいところ。


富田監督のツイッターではバンコクナイツフランス公開に併せフランスを来訪。ルギメ美術館招待による一連の様子がツイートされており、そこでは田我流、Young-G、Soi48、フィリピンマニラのトンドとライブ、アンカナーン・クンチャイ、タイの民謡楽器ケーン奏者などによる豪華メンツでのライブの模様などが映し出されている。