田我流／Vaporwave

待望の新曲。ライブなどではすでに歌われていた「Vaporwave」のMVが公開され配信もスタートした。同時に田我流の過去作品もデジタル配信が解禁に。1stアルバム「作品集 ～JUST～」、2ndアルバム「B級映画のように2」、バンドアルバム「田我流とカイザーソゼ」の3作品がストリーミングで聴けるようになった。

今回の楽曲は3rdアルバムからの先行シングルとなるそうで、Vaporwaveの世界観が、ビデオとリリック、浮遊感のある怪しげなトラックに凝縮されている。肝はやっぱり「この街自体がVaporwave」というフレーズに集約される。

VaporwaveとはWikiによると

大量生産の人工物や技術への郷愁、消費資本主義や大衆文化、1980年代のヤッピー文化、ニューエイジへの批評や風刺として特徴づけられる。

ヴァイパーウェイヴ-Wikipediaより

2010年代初頭にインターネット文化の成熟によって生まれた異質な音楽ジャンルVaporwave。音もアートワークも、時代から消えたプロダクトやキャラクターをツギハギにして不細工につくりかえる。洗練されたデザインの逆をいくのがクール。つまりカウンターカルチャーとなって広まったといえる。おそらくは世界のどこかの大都市で、しかもベッドルームで生まれたに違いない。

なぜなら、わざわざ作り出すまでもなく、田我流が言うように地方都市は日常がVaporwaveそのものなのである。MVに映っているのはすべて山梨だ。嘘だと思うなら「1回来てみろ!」