みやーんZZ 映画「家族を想うとき」 TBSラジオ『たまむすび』町山智浩 書き起こし記事がすごい

知る人ぞ知る、著名なラジオ書き起こしストのみやーんZZさんによるTBSラジオ『たまむすび』の書き起こし記事。映画評論家の町山智浩さんがケン・ローチ監督の「家族を想うとき」について語っていた、その内容が壮絶すぎる。

実際に、配送業をやりながら糖尿病によって死亡してしまったイギリス人とその家族に取材し、ケン・ローチ監督が映画化したという本作。

僕は、高校時代に配送業者で仕分けのバイトをしていたり、地元の同級生たちが何人かで運送の仕事をやっていたりしたことがあって、この記事を読んでなんか他人事のようには思えなくなってきた。

働けば働くほど、必要経費がふくらんで借金がかさむ。映画の中ではイギリスの田舎町が舞台だけれど、コレ、これからの日本でもフリーランスや他の業種の非正規雇用の人でも成り立つと思う。地獄である。現に自分もそれに近い状況だ。やりたいことをやっているつもりで、実現しようとすればするほどお金がかかる。メンタル的にはめちゃくちゃしんどい。

一昔前、自身の経験をもとに自己啓発本でヒットを出しまくっていた高橋歩さんという人がいる。バーを開業してそこから世界を旅して、今でも家族で世界中渡り歩いているんじゃなかろうか。地元中小企業に就職し、窮屈で退屈な日常にさいなまれていた僕は、一時期、こんな生き方してみてえなあと何冊か著書を読んだことがある。この高橋歩さんもある時期の佐川急便で死ぬほど働き、月50万だったかな。それも元手に開業、独立資金を賄ったと自伝に書いてあった。もはやそれも神話となって、本当に夢も、好きなようにも生きられない世の中になってるな。と思った次第。


なら“ちゃんと”した会社で“ちゃんと”働けって?それができなくて、自分の道を進むと決めたわけだけど。そもそも“ちゃんと”って何なんだろう。

とりあえず、町山さんの言うとおり、日本の映画会社は“ちゃんと”した方がいいな。原題については元記事を参照のこと。

この映画、『家族を想うとき』なんて全くないんです。この映画の中では。家族を想えないんですよ。
(略)
というような、恐ろしい映画がこの『家族を想うとき』で。でも『家族を想うとき』じゃあ伝わらないよ!っていう。