すすめ!ダイナマン
月刊少年ギャグ王にて、1994年〜1998年まで連載。単行本は全6巻で現在は絶版となっている。爆弾をどこからともなく出現させ投げつける、スケベな低沸点系ヒーローだ。基本的にダイナマン本人のセリフはなく(そういえば口もない)、表情(と爆弾)で意志疎通を図る。一応、ヒーローという設定だが自堕落な暮らしをしている。元ネタは察しの通りボンバーマンらしい。構成は四コマ漫画であり、日常生活において起こりうる不条理に対し、容赦なく爆破を試みる。オチでたいてい誰か爆破されている。基本的には日常系で一般人が爆破されることが多いが、たまに刺客がどこかの星からやってきてコメディバトルへと移行する。僕はこれを友人からのコミックスで知った。なかなか少年向けの漫画にしてはブラックユーモアが効いていて面白かった。作者は池田匠先生という方。
このダイナマンの作者は現在どうしているのか。テンテンくんの作者と同様に気になったので調べてみると、アメーバブログで「コトダマン」という漫画を執筆していた。四コマ、ヒーローもの、お変わりなさそうで何よりだ。「コトダマン」は言葉をモジったダジャレもの。正直、面白くはないけれど、なんかほっこりする作風が魅力。「言葉」という一貫したテーマのもとに、四コマ漫画の新しいアイデアを生み続けるのは凄い。ダイナマンだって、ひたすら爆破っていうワンパターンで4年間連載していたわけで、爆破までの道のりを細かく分岐させていたし、四コマ漫画のコマ割で実験的な構成を積極的に試みていたのが印象的だった。ダイナマンには今こそ、社会風刺的爆破をしてほしいなと思っている。
text/SNYZY・PINKS
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