ジェイソン・ボーンがジェイソン・ボーンである10の理由

アメリカ中央情報局、CIAが生んだ怪物、ジェイソン・ボーン。彼は国の極秘プログラムによって最強の兵士、否、兵器として訓練された。何日間も寝ずの拷問と洗脳によって、感情と記憶は欠落。忠実かつ冷酷な殺人マシーンとして使われていた。任務の失敗で一命を取り留めたことを機に、自分の生き方、存在を見つめ直すこととなる。失った記憶と人間性を求めて、彼の存在を消そうとする敵に追われながら、地球規模の逃避行が始まった。


というのが2002年「ボーン・アイデンティティー」に端を発し、2004年「ボーン・スプレマシー」2007年「ボーン・アルティメイタム」に続いていく大人気サスペンスアクション、ボーン・シリーズである。マット・デイモン演じるジェイソン・ボーンの最強っぷりが最高な映画だ。この最新昨が9年の沈黙を破ってスクリーンでお披露目となった。「全部思い出した」って言ってたのにまだ続くの?なんて野暮なことはタブー。ボーンにKILLショットされちゃうぜ。ボーンが帰って来る。それだけでいいじゃないか。鑑賞したが、ボーン以外の何でもなかった。ボーンシリーズは変わり映えしない。ストーリーの軸がブレないといった方がいいだろうか。ボーンは硬派なのだ。それでいい。それがいい。意外性など期待して、この作品を観るものなどいないだろう。僕は元気に暴れ回るボーンが久々に見られて安心だ。ボーンがいかにボーンなのか、ボーンがボーンたる10の理由を紹介しよう。純度100%のボーン。ボーンの中のボーン、出てこいや!


1.記憶がなくて悩んでいる

ボーンは記憶が曖昧だ。元々は陸軍所属のデイヴィット・ウェッブ軍曹として一生懸命、国に仕えていた。ある事件をきっかけに自ら、ジェイソン・ボーンとして生きていくこととなってしまうわけだが、この時の記憶もサッパリだ。自分は一体誰なのか、何のために生きているのかわからぬまま、文字通り、アイデンティティーを探すというのがシリーズを通しての大きなテーマ。考えを巡らせているうちに、ボーンの存在を知られると都合が悪い人たちが続々と腕っこきのハンターや暗殺者を送り込んでくる。ロクに寝られたもんじゃない。基本的に自分から危害は加えない男だが、命を取りにくる輩には容赦なし。睡眠不足からか、時折やりすぎじゃないかと思う位に激高する。不眠気味で情緒不安定なところもボーンの萌えポイントだ。


2.いつも見ている

ボーンは警戒心が強く、異様なほどに勘が鋭い男。電話をかける前後は常に周囲に気を配り、会話中も常に相手を監視する。高性能の片手持ちゴーグルで電話越しに何をしているかどのような行動に出るかが試される。うっかり間違った選択や受け答えをしてしまった場合、通話終了ボタンが人生終了ボタンになりかねないのだ。ボーンの習性として、アシがつかぬようプリペイドの携帯電話を使用し、使用後は廃棄。知らないプリペイド携帯から電話があった時には覚悟を決めよう。


3.家に帰るとすでにいる

家に帰ったとき、部屋に何か違和感を感じたのなら、ボーンがいるかもしれないと疑おう。きっとそれは気のせいではない。あれー?ちゃんと鍵閉めたのになあ?ボーンには普通の鍵など意味はない。CIA本部にだって侵入できる男である。アパートのドアなど、いとも簡単に空けてしまう。先回りして待っていることが多いので、無駄な抵抗はやめて、持っている情報を渡してしまうのがベスト。え?不法侵入だから警察に通報する?情報も渡したくないから、戦うだって?それらはボーンを前にしたときに最もしてはいけないことだ。すかさずあの世行きの切符をボーンから渡されることになるだろう。警察が現場に着く前に、天国の門に着く方が早い。


4.最強すぎる戦闘能力

もしも、ボーンと戦うという選択をしてしまった場合、生存確率は極端に低くなる。百戦錬磨の最強兵士に、敵うはずもない。リトルリーグ対メジャーリーグの野球よりも戦力差はあるだろう。手元にナイフなど持っていても、気休めにもならない。ボーンにとっては爪楊枝に等しい。周りのものにも気を配りたい。雑誌やタオル、ペン、これらの生活用品ですら、ボーンが手に取れば殺傷能力の高い武器となる。仮に、ボーンに戦いを挑むとすれば、スナイパーライフルでの狙撃をどんな気象条件でも2キロ先から100発100中でヘッドショットを決められるようになってからでないと、仕留めることは叶わない。そういえばスナイパーライフル持ったやつもやられていたな。どうやらお手上げのようだ。


5.銃器の扱いに長けている

徒手での戦いですら勝ち目はないのに、軍人だけあって重火器の扱いは超一流。ハンドガンからライフルまで扱えない武器はない。ミサイルの発射スイッチをその手に握っていても、ボタンを押す前に撃たれてしまうだろう。ジェイソン・ボーンが銃を手にするということは、最終通告なのだ。スコープを覗く死神の姿が見えたとき、見た者の魂はすでにこの世にはない。主の前でひざまづいて、ボーンに関わったことを懺悔することとなる。


6.後ろから来る

ボーンとの待ち合わせ。どこに目線を送っても、その姿を見つけることは不可能である。彼は、見られることはなくとも、相手を見つけることには長けている。待ち合わせ場所付近に到着した瞬間、すでにあなたに何らかの方法でコンタクトを取るべく行動を開始している。裏をかこうとしても無駄だ。ボーンは常に先回りして、背後から突然現れる。気配など感じさせない。盗みの技術にも長けているため、すれ違った際にはIDやキーなどが盗られていないか確認しよう。立場によっては気づいたら命まで盗られちまってるなんてことも。


7.運転技術も一流

自家用車は持っておらず、主に公共の交通機関を使うボーン。しかしいざとなればバイクにクルマ、何でも運転出来る。自分の所有物ではないので、基本的にその辺にある車輌を拝借して廃車にしてしまうことが多い。この時に行う“チョッケツ”のスピードは異常。周辺地図は完璧に頭に入っており、主要道路だけでなく、密集した住宅街の抜け道もインプットされている。作品に必ず出てくるカーチェイスでは負けなし。衛星からのサポートを受けていても、ボーンを追い詰めるのは至難の業である。


8.無類のタフネス

追っ手を振り切り、世界各地を渡り歩くジェイソン・ボーン。これまで何度も窮地に陥ってきた。しかし、それでも、ピンチを切り抜け、隠遁生活を続けている。身体には銃創が増える一方だ。怪我をしているくらいではハンデにすらならない。むしろ手負いの獣ほど、恐ろしいものはない。ボーンへの油断は、死への直行便と心得ておくべきだ。今までボーンと戦ってきた手練れはいずれも狩る側の者たちであり、それほどの戦闘力を有していた。しかし、ボーンと対峙したときに初めて、自分が狩られる側に立ってしまったことに気づくのである。


9.狙った獲物は必ず追い詰める

ボーンは追われている。しかし、追われていることを察知した瞬間に、追う側へと回る。その根本をどうにかしなければ、負の連鎖は終わらないことを彼は本能的に理解しているのだ。今まで私欲でボーンを追った者はいずれも、悲惨な末路を遂げている。ボーンを追うということは虎のねぐらでバーベキューをするのと同じということだ。理解するに至るまでには、ケツに火が付かないと理解できない輩が多すぎる。もっとも、火が付いたときにはメガトン級のダイナマイトで月まで吹っ飛ばされることになるのだが。


10.馴染み過ぎて見失う

ボーンは周囲に馴染むのがうまい。容姿や服装の圧倒的な普通さも身を守る武器なのだ。特異な能力を持つ者が普通に擬態する。それは、真の強者に自然に備わっているステルス機能。画面の中でも、ピントが合っていなければ、人混みでボーンを捕捉することは難しい。ボーンは他国の言語にも精通しており、劇中、英語だけでなくドイツ語、ロシア語も流暢に喋っている。隣人、同僚、クラスメイト、もしかしたら、ジェイソン・ボーンは誰しもの日常の中に、潜んでいるのかもしれない。


EX.ニューヒロイン、CIAサイバー部門のヘザー・リーを演じるアリシア・ヴィキャンデルの美しさがボーン並に最強

「コードネームU.N.C.L.E」で彼女を知ってハートをぶち抜かれたわけだが、「トゥームレイダー」のリブート版ララ・クロフト役が決まっている。アンジー出世作の後継としてさらなる活躍が期待される。

それでは、ボーンシリーズのテーマソングMOBYの「Extreme ways」を聴いてお別れだ。ファンによるシリーズの名シーンをエディットしたバージョンがあったので、楽曲とともにボーンの歩む極限の道を堪能してほしい。楽曲の歌詞も極限度が高いのでぜひ調べてみよう。


text/SNYZY・PINKS

via:http://bourne.jp/

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